巨人との戦いの歴史 3 ~獣巨人の存在

もし人間から巨人が造られているのだとしたら、壁内人類は「巨人の素」生産工場であると言える。
人間は放っておけば産めや増やせで、その数を増やしていくからである。

そして巨人の素を使って巨人を作るのは猿である。そして猿に造られた巨人は「夜間に動くことが出来、猿の命令を聞く」のである。

そのような特性を持つ巨人は何の役に立つのであろうか? 

答えは「兵器」である。

夜間行動が出来て命令を聞くならば兵器として十分に使えるはずである。

ではその兵器を使って何を攻撃するのか?

ライナー達の故郷を攻撃するのである。ライナー達はその兵器巨人を知っているため、通常巨人と区別できるのである。

私の仮説に拠るとライナー達と猿は敵同士であるということになる。ここで鼻で笑う人も出てくるだろう。

「ライナー達は少年のような目で猿を見てたじゃないか」という反論であろう。

しかしそう言ってるのはあくまでユミルであって、先に述べたようにユミルは猿のことをよく知らないのである。

あのコマをユミルのセリフ抜きにして見てみたらどうであろうか?恐れおののいているようにも見れないだろうか?

それはこじつけだと言われるかもしれない。しかしユミルのセリフは信用できないとだけは述べておきたい。

このマンガ特有のミスリード手法だと私は強く信じている。


猿が壁内人類を兵器の素材にするという仮定の上、話を進める。

すると壁とその周りにいる通常巨人の真の意味が見えてくる。まさにそれこそが1章で述べた「世界の真相」である。

壁内人類は家畜であり、壁は逃げないようにする柵であり、巨人は逃げ出さないようにする番犬である

どうであろうか。1話のエレンのセリフが見事にリンクしないだろうか。

「それじゃまるで家畜じゃないか!」

では誰が飼い主なのかというと、当然猿である。
猿は兵器工場として壁内人類を家畜として飼っているのである。

猿の不遜な態度も納得いかないであろうか。

家畜のくせに「おもしろいこと考えるなー」

家畜は種となる雄がいて仔を産む雌がいて数を増やし、そしてある程度育ったところで屠殺される。

しかし猿は食料として人間を育ているわけではない。ある程度育ったら兵器巨人にしてライナー達の故郷を攻撃するのである。

壁は猿が巨人を使って一気に造ったのであれば納得できる。番犬の役目の巨人は長く自活で行動できるように太陽電池型なのである。

残る問題は1章で述べた「なぜ人類はそのことを知らないのか」ということである。


進撃の巨人の長文考察!!人類滅亡の条件とは? より




ところどころ理論が飛躍している感は否めませんが、ものすごく出来の良い考察ですね。
納得の考察です。

人間を家畜と捉え、巨人化させて武器にする、という発想を飛躍させ、もっと非人道的に人間を植物程度に考えてみるとおもしろいです。

城壁は柵であるのは変わりませんが、人間は家畜ではなく「作物」、壁内は畜産場ではなく、「畑」と考えてみてはいかがでしょうか。

猿型巨人ほどの知性と能力がある生物が、人間を動物として見なさないで、動物以下の単なる〝生物〟と捉えている可能性はあると思います。

つまり、巨人のための=発酵物を作るための作物という程度の位置づけです。
ようするに猿巨人にしてみれば、人間は納豆をつくるための大豆のような存在だということです。

猿巨人が人間を人間、つまり、コミュニュケーションをとって関係性を持つ対象と捉えると、これは返って矛盾が生じる気がするのです。




人間が単なる生命体であるから、それを単に利用しているだけ、つまり、リアル世界の人間が納豆を作るために大豆を利用しているだけ、という理屈の方が筋が通ると思うのです。

ですから、人間側が猿側の巨人と内通している可能性は低いと、わたしは考えております。
※ここは製作サイドの意図で、どうにもなるので、確信は持てません…。

自論としては、人間側の中枢が猿側(巨人側)と内通していない方が、物語全体の恐怖の度合いが大きいと思うのです。

自分たち(王族や豪商、ウォール教の幹部)は、より安全な壁の内側にいて、しかも優秀な憲兵団に守らせている。
そして、その周辺には、自分たちが食われる前に豊富なエサを用意しておく、といった具合です。

壁がどんどん破られ、人類がほとんどいなくなってしまえば、国の中枢にいる人たちも、さすがにあきらめるでしょう。
しかし、それまでは自分たちは安全なところで生活するという仕組みというだけな気がします。


外の世界は巨人の3すくみ

壁の外の世界は、もちろんわかっていませんので、あくまで妄想的な考察です。

おそらく意思をもった巨人には、少なくとも3種類いて、それらが「三国誌」のような状態でにらみ合っているのでしょう。
もっとも、初めから巨人だった種族か、酵母か何かで巨人化できるようになったのかはわかりかねますが、おそらく後者でしょう。

主に主戦場が、ライナー・ベルトルトの国と猿型の巨人の国だと考えられます。
そして、猿巨人は人間を巨人化させることができるだけでなく、それを操ることもできるので、巨人化させた人間を兵士として使います。
兵士というよりも、生物兵器に近い感覚でしょうか。

ライベル側は、圧倒的パワーを持ち、凡庸型の巨人に対して、肉弾戦で劣ることはありません。しかし、巨人を操ることができないので、自然に消耗戦となり、長期化すると不利になります。
しかも、凡庸巨人は特殊巨人を食べるので、身の安全にも考慮しなければいけません。


そこで考えるのが、凡庸巨人の司令塔となっている猿型の巨人を直接叩くこと。
そうしなければ、戦いは終わりません。

また、間接的には、巨人の素となる人間を滅亡させること。
これが果たせれば、いくら猿型の巨人といえども、巨人の力を利用することはできません。
大豆がないのに、納豆は作れませんから。

ですから、ライベルたちが、 兵団に入った理由は

1 猿型の巨人に対抗しうる戦闘能力を得るため

2 猿型の巨人に、利用させないために、素材となる人間を滅亡させるため

という二面作戦だったと推測されます。

これであれば、エレンを連れて帰ることで1の可能性が出てきたので、2は止めたという理屈も通ることになります。



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